東京都が行ったキャンプ・BBQに関する調査(n=3,000)では、思わぬけがやヒヤリとした体験が 「調理・食べる」や「過ごす・くつろぐ」の場面に多いことがわかりました。 数字だけでなく、私たちが日常のキャンプで直面する“あるある”のシーンと重ねながら見ていきましょう。
出典:東京都生活文化局「令和6年度 ヒヤリ・ハット調査 報告書」(令和7年4月公表) PDF
どこでキャンプしている?
調査では、キャンプ場(テント泊)1,155人、河原・河川敷1,144人、 自宅や庭1,118人など、自然だけでなく日常の場でも多くの方がアウトドアを楽しんでいることが示されました。
「庭先でBBQしたら子どもがペグにつまずいた」など、特別なキャンプ場だけでなく身近な場所にもリスクは潜んでいるようです。
どんな場面でヒヤリとした?
「調理・食べる」場面が最も多く、キャンプ場(テント泊)では56人がけがを経験。 公園では「くつろいでいた時に転倒」といった事例が51人にのぼりました。
料理中に熱い鍋に手を伸ばしたり、イスに座ろうとしてひっくり返ったり…。 ちょっとした気の緩みが「ヒヤリ」につながっているようです。
シーン別の気をつけたいポイント
調理・食べる
- コンロやグリルは平らな場所に安定させると安心。風向きと人の動線をあらかじめ考えるのも有効です。
- 刃物やトングは持ち替えるときに声を掛け合うと不意の接触防止につながります。
- 子どもの動線と火の周りを離す工夫や、鍋の柄を内側に向けると安心です。
過ごす・くつろぐ
- イスやベンチは水平な場所に設置。座るときにグラつきがないか確認すると安心です。
- ペグやロープは夜間は光る目印を付けるなど、つまずきを防ぐ工夫が有効です。
焚き火
- 焚き火台は可燃物から距離をとりましょう。風が強いときは中止も検討されます。
- 就寝前は火が完全に消えているか確認。火消し壺や火消し袋を使う方法も有効です。
安全に楽しむためのヒント
今回紹介した数字は東京都の調査によるものですが、どれもキャンプ場やご家庭で「思い当たる場面」ではないでしょうか。 次のキャンプではギア点検や家族での声掛けルールなど、できることを一つ取り入れてみてください。