実は世の中にたくさんある! “キャンプの仕事”の話。

2021年6月14日

実は世の中にたくさんある! “キャンプの仕事”の話。

皆様、こんにちは。日本オートキャンプ協会の公認オートキャンプインストラクターの佐久間亮介です。私事で恐縮ですが、2021年4月にキャンプにまつわる職業と、その仕事の第一線で働いている方に私がインタビューをした本『キャンプ職業案内〜遊びが仕事で癒やしがボーナス〜』(三才ブックス)を出版しました。この本は、「キャンプ」という遊びを追求し、それを仕事にまで昇華させた人たちの実際の仕事内容、やりがいなどに迫った1冊です。発売から2ヶ月が経ち、各方面から感想が届き始めました。「キャンプの仕事ってこんなにたくさんあるんですね」「皆さんキャンプが大好きで、その情熱で仕事に取り組んでいるのが伝わりました」というようなご感想をいただき、著者として嬉しい限りです。

さて、今回から全3回に渡ってコラムを執筆する機会をいただきました。このコラムでは、私が書籍の取材を通して知った「キャンプの仕事」とは、どのような職種があり、どういった仕事内容なのか。そして、『キャンプ職業案内』を執筆した私自身はどういう経緯でキャンプを仕事にして、どのようにしてこの本ができあがったのか。そのあたりを紐解いていくコラムにしていきたいと思います。

キャンプを仕事にするってどういうこと?

まずは、「キャンプの仕事」って具体的にどんな職種、職業があるのかを紹介します。皆さんが「キャンプの仕事」として最も想像がつきやすいのは、キャンプ場の経営者やスタッフ、そしてキャンプ道具を生み出すメーカーの社員ではないでしょうか。キャンプ場の仕事は、キャンパーさんをお迎えし、キャンプ場で安全に楽しくキャンプができるようにフィールドを管理する仕事。まさしく職場がキャンプを楽しむフィールドであることから、「キャンプの仕事=キャンプ場の仕事」と一番に思いつく方が多い印象です。

次に、メーカーの仕事は、プロダクトの開発、小売店への営業、イベント出展やPRを担当する広報、生産管理、修理担当など、その仕組や業務自体は一般的な日用品を作るメーカーと変わらず、生産し販売するものが“キャンプ道具”なのです。

メーカーの営業マンが小売店へと商品を提案する。そう、その販売先である小売店も「キャンプの仕事」のうちの一つです。メーカーや海外のアイテムを取り扱う輸入代理店から商品を仕入れてキャンパーさんへ接客、販売する。その仕入れには、長年キャンプ道具を使ってきた経験値に基づく目利きの力が大切。さらに、メーカー担当者との関係性から作り出すショップオリジナルのギア作りなどもこの仕事のおもしろさの一つといえるでしょう。ここまで紹介した、キャンプ場・メーカーや輸入代理店・ショップは、キャンプ業界において企業の社員として働く、キャンプの仕事です。

フリーランスとして関わる、キャンプの仕事

まだまだキャンプにまつわる仕事はたくさんあります。先程まで紹介していたのが企業に属してのキャンプの仕事。次にここで紹介するのは、クリエイターとしてキャンプに携わる仕事です。みなさんがキャンプの情報を手にするときにふれる情報源、メディアは様々なクリエイターが携わって制作されていて、そこには編集者(おもに出版社の社員)、フォトグラファー、スタイリスト、フードコーディネーター、イラストレーター、ライターなどなど、たくさんの方が日々キャンプの魅力を伝える仕事をされています。多くの方がフリーランス(個人事業主)として働いています。

フリーランスの場合、基本的には毎月決まった給料が支払われるということはなく、依頼された仕事に対して成果物を納品することによっていわゆる“ギャラ”をいただいて収入を得ています。発注主と信頼関係を築き、継続的にお仕事が受注できるような環境であれば、ある程度収入の見立てはつきますが、それも自分の腕次第。状況次第では収入が少なくなってしまうのも現実。しかしながら、自分たちがクリエイトした成果物でキャンパーを喜ばせることができるのは、刺激的であることは間違いありません。フリーランスとして働く僕自身はそう感じながら、この世界で仕事をしています。

さらに、ここ数年SNSで活躍される方々も増えてきました。キャンプの動画をYouTubeにアップするYouTuber、Instagramで魅力的な世界観を作り出すインスラグラマーなど、SNS上で影響力を持つインフルエンサーとしてキャンプで収入を得る人もいます。

実はたくさんある、キャンプの仕事

というわけで、キャンプにまつわる仕事が、実はたくさんあることを紹介しました。『キャンプ職業案内』では、ここで紹介した仕事も含め合計25種類の職業とその仕事の第一線で活躍されている方へのインタビューが掲載されています。

「キャンプを仕事に」と一言でいっても様々な仕事があり、これだけの仕事・職種があれば、どんな人でもキャンプの世界で働けるのではないか?と取材を通して感じました。フィールドで体を動かして働くことが好きならばキャンプ場で、クリエイティブなことが好きであればクリエイターとして、ギアや接客好きであればショップに、もし英語が得意であれば輸入代理店で活躍できるかもしれません。

「好きなことは仕事にしないほうがいいよ」という方もいるかもしれません。実際、キャンプ好きはキャンプ場で働かない方がいいのでは?というような話も書籍の中で出てきました。しかしながら、好きだからこそ追求したくなる、追求するからこそ仕事になる。これも事実だと、何人もクリエイターに話を伺って気づくことができました。

このメルマガを読んでいらっしゃる方の中には、オートキャンプインストラクターの仕事をしたいと考えている方も多いかと思います。次回は、私自身がキャンプを仕事にするまでに準備したことやキャンプインストラクターの仕事についてご紹介していきます。


(執筆者紹介)

佐久間亮介
好きなことを仕事にしようと会社員を1年10カ月で飛び出したのち、日本全国のキャンプ場(合計250カ所以上)を巡る旅を経て、キャンプを仕事にするフリーランサーに(執筆・コーディネート・講演・イベント運営)。月間最高80万PVのキャンプブログ【https://camp-in-japan.com/】を共同運営。テンマクデザインより、ソロ向けロッジ「ガレージテント」発売中。一般社団法人日本オートキャンプ協会・事業委員会委員。


イラスト: 関根千種
書籍:『キャンプ職業案内 遊びが仕事で癒やしがボーナス』(三才ブックス)
1,540円(税込)