連載【防災を意識したギア選定】Vol.2 火器編
皆さんこんにちは!JACインストラクターの丹羽孝之です。
梅雨入りしたかと思ったら猛暑になり、いったい日本の四季はどうなってしまうのですかね? エアコン無しでは寝られない夜もあり、体調維持に気づかう今日この頃です。皆さんも油断しないでくださいね!
さて、今月は「防災を意識したギア選定 火器編」です。”火器”なんて分かりづらい言葉を使ってしまいましたが、調理に必要な火種にはいろんな器機があるので、このような言葉にしました。防災用にはどのような火器を準備したら良いのか、私の経験からご紹介したいと思います。もちろん使用環境によって最適解は変わりますので、参考程度にご覧いただければ幸いです。
製品選定のキーポイントは“誰でも簡単に安全に使える事” です!
では、本題の防災用にはどんな火器が向いてるかご紹介していきますね。
燃料の種類について
燃料としては、ホワイトガソリン、灯油、ガス、アルコールがキャンプ用としはメインになります。ここで薪(焚火調理)を入れてないのは、防災用としては一般的には非現実的だからです。この中でも扱いやすいのはガスでしょうね。冬ならば灯油ストーブもとても便利です。
今回取り上げる”ガス”は、CB缶と呼ばれているカセットガスボンベを想定しています。CB缶はコンビニやスーパーマーケットなど多くのお店で入手可能ですし、最近ではCB缶にも寒冷地でも火力を維持しやすいパワーガスも販売されています。一方で、OD缶(アウトドア)は入手先が限られてしまうため、防災用としては一抹の不安が残ります、、、。
防災用に向いている火器の種類
冒頭にもコメントしたとおり、“誰でも簡単に安全に使える事” が大事です! いわゆる卓上カセットコンロがベストチョイスになると思います。誰でも取り扱い方法はわかるでしょうし。
CB缶のキャンプ用シングルガスバーナーを選ぶ際は五徳がしっかりした物を選びましょう。被災時に使う鍋類は家庭で使っているサイズがメインになるでしょうから五徳のサイズと安定感は大事です。
ここで、OD缶のシングルバーナーでも良いのでは!?と思った方もいらっしゃると思います。OD缶のバーナーでももちろん使えますが、バーナーヘッドの位置が高くなるため、安定感はカセットコンロにはかないません。五徳の本数は3本ではなく、4本の物を選んでくださいね。
製品例の紹介
ここまでの文章説明だけだと製品イメージがわからない方もいらっしゃるかもしれませんので、CB缶のガスバーナーの一例をご紹介します。いずれもJIA(一般財団法人 日本ガス機器検査協会)の認証を取得しています。
ちなみに、火力の性能値を気にする方もいらっしゃると思いますが、過酷な環境以外であれば気にするほどのことは無いと思います。
Iwatani製品
タフまる / タフまるJr. / 風まるIII
アウトドア用に風防を設け、収納にハードケースが付属しているモデルです。私個人としてはコスパの良い風まるIIIがおすすめです。私は風まるIIを3年ほど使っていますが、風のある中、屋外BBQで問題無く使用できています。五徳の掃除もクリップピンを外すと分解できて便利です。
ジュニアコンパクトバーナー
CB缶シングルバーナーとして下記SOTO製品と人気を二分する製品です。ハードケース付きで収納にも困りません。風防、延長五徳、遮熱板、テーブルなど社外アクセサリー製品もたくさん出ています。
画像: Iwatani社Webサイトより引用
https://www.iwatani.co.jp/jpn/consumer/products/cg/stove/
SOTO製品
ST-310 / ST-340
こちらも定番のCB缶シングルバーナーです。私は実際に2台ともキャンプで使っています。オプションの押下式点火スイッチと五徳の脚に付けるシリコンチューブは必須と言っても良いかと。押下式点火スイッチを取り付けないと、点火スイッチの操作がしづらいです。また、シリコンチューブを取り付けないと、うっかり五徳の脚を持ってしまうとしっかり火傷します、、、。私も痛い目にあいました、、、、苦笑。
ST-310と340の主な違いはバーナーヘッドの径です。340だとシェラカップを直接乗せると五徳にうまく乗らないのと、炎がシェラカップの周囲やハンドルに周ってしまい使いづらい、、、小型クッカーも同様です。ソロユースの多い方はヘッド径の小さい310をおすすめします。一方で340は大型クッカー、鍋、22cm以上のフライパンなどで強みを発揮します。
一つ残念なのは、収納ケースが付いて無いことです。社外品からサイズの合った物を選定するのが現実的かと、、、。
画像: Shinfuji Burner社Webサイトより引用
https://shop.shinfuji.co.jp/
【まとめ】
いかがでしたでしょうか? これからバーナーの購入を予定されている方の参考になれば嬉しく思います! どうせ買うならば防災用備品としても安心できる製品を選ぶことは賢い選択ですよね!
さて、今回の記事で3月から私が担当した連載は最終回となります。またひょっこり記事を書くこともあると思いますし、キャンプインストラクターとしてイベントの機会にお会いするかも知れせん。あのオヤジ、あいつじゃね?って気づいたらぜひお声がけくださいね!
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【参考】
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