JAC指導者が廃校を活用した「旧伊参中学校 伊参オートキャンプ場」をオープン

2023年7月7日

伊参(いさま)オートキャンプ場の話が舞い込んでくる前、当初は購入していた山を開拓していました。そちらにオートキャンプ場を作るつもりで埼玉から移住してきました。まさか町らか町有財産をお借りしてオートキャンプ場を作ることになるとは夢にも思っていませんでした。

そう語り出したのは当協会公認しているオートキャンプ指導者インストラクターで今年6月から群馬県に「伊参オートキャンプ場」をオープンした今川煕子さん。今回、この地でのキャンプ場開業に至った経緯とこれからのお話を伺いました。

Q:キャンプ場開設のきっかけや経緯などを教えていただけますでしょうか?

昭和22年建築の木造校舎と桜の季節の場内の様子。

伊参オートキャンプ場を作ることになった経緯は、中之条町に移住してたまたま選んで住み始めた賃貸物件のご近所さんが町の発展にご尽力されている方で、その方との出会いがきっかけでした。当初、山の開拓のためのご相談をさせていただいていましたが、町の発展のため「他の場所でもキャンプ場を作ってみないかい?」とお話をいただいたのが始まりです。本当に、ご縁にただただ感謝です。
その後、いくつか候補となる場所を紹介していただきました。家族で相談をして何度も現地を見て回りました。中でもこの伊参が行く度に好きになりこの地にオートキャンプ場を作る決意をしました。
町も廃校となった(現在、校舎は映画展示施設「伊参スタジオ公園」)学校校庭をオートキャンプ場する計画を真剣に受け止めてくださいました。この場所をよく知るために、夫婦ふたりで伊参スタジオ公園の職員として働いたりもしました。

そして始まった「旧伊参中学校 伊参オートキャンプ場」計画ですが、貸付条件など規制もあり、整備が難航する部分もありました。また、地元住民からも歓迎する意見や、桜の木には手をつけないで欲しいなどご意見をいただきました。私たちも、もちろんご意見を受け止めたうえで「安全のための剪定」と「景観保持」との間でずいぶん悩みました。
今まではサラリーマンと専業主婦、木に関しては全くの素人でした。そこで町に木の診断をしていただけないかとご相談をしたところ、担当職員さんだけでなく町長さんと課長さんまで心配して森林組合の方を連れて見に来てくださいました。この場所に来る方たちの安全より大切なものはないということで、枯れている枝などを剪定する方向になりました。公園内にある桜の木は古くから皆さんに大切に見守られてきたもの。
私たちもそこに参加し、これからも見守っていこうと思っています。
町を盛り上げたいという共通の想いからみんなで作り上げたキャンプ場です。
かかわっていただいた全ての方に感謝しています。

Q:キャンプ場のコンセプトはどのようなものですか?

A:「歴史を感じ、深呼吸する時間」この場所にオートキャンプ場を作るときに掲げたコンセプトです。
古いものを大切に、それでも今の時代にあったものを作りたいと感じました。
かつては大勢の子どもたちの笑顔が溢れていた校庭に再び多くの子どもたちの笑顔が溢れるようにと思い、ファミリー向けに広い区画を作ってみたり、ソロキャンパ―さんや少人数の方向けに秘密基地を連想させる隠れ家的サイトを作ってみたり。わんちゃんと自由に過ごせるドッグフリーサイトも作りました。十人十色のお客様が、それぞれの場所でそれぞれの楽しみ方を見つけられる。まさに「学校の校庭」を作りましたし、これからも追及していければと思っています。

Q:キャンプ場へのアクセス方法を教えてください。

A:上信自動車道「箱島インター」より約20分。中之条の町中を抜けて少し高台に登ったところに当キャンプ場はあります。

Q:伊参キャンプ場にはどんな魅力がありますか?

当キャンプ場の魅力は、なんといっても昭和22年に建てられた木造校舎が今も美しい姿で目の前に広がったいることです。場内には樹木が多く、桜の木が数種類あります。時期をずらして長くお花がお楽しみいただけます。桜の木の真下にあるサイトではピンクの花びらが絨毯のようになり、とても美しい光景です。周辺をぐるりと丘に囲まれているためこの場所だけが別空間のように感じられます。

自然が近く、カモシカやキツツキ、キジやリスも生息しています。周辺では野生のフクロウに会ったこともあります。耳を澄ませると、小鳥たちの大合唱のなかキジの声も良く聞こえますよ。
森林の中のキャンプ場ですので、朝は野鳥のさえずりが聞こえ、昼は木漏れ日が降りそそぎ、夜は木々の間から月や星空が見られます。

Q:伊参キャンプ場の施設設備やアクティビティについて教えてください。

A:設備に関しては、共用炊事室、シャワー、水洗トイレ完備となっております。
新しく、ピザ窯も完成し7月末からはテントサウナも稼働予定です。町内には四万ブルーで有名な四万湖がありますので、当キャンプ場でもSUPツアーを計画中です!より多彩にキャンプでの過ごし方をご提案できます!

焼きたての釜焼きピザが楽しめるピザ窯

Q:最後にどんな人たちに来てほしいか、またどんなキャンプ場になっていくことを目指しているかを教えて下さい。

ゴールデンウィークのプレオープン時は、多くのご家族連れのお客様にご来場いただきました。今後は、ファミリーキャンパーさんはもちろん、ソロキャンパ―さんや大人だけのグループキャンプなど様々な方々にお楽しみいただけるよう力を注いでまいります。
お越しくださったお客様、おひとりおひとりの記憶に残るキャンプ場になれればと思います!

ありがとうございました。(編集部)


取材協力:今川煕子(JAC公認オートキャンプインストラクター)

  • 旧伊参中学校 伊参オートキャンプ場管理人 

お子様の笑い声大歓迎のキャンプ場です。
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