キャンナビ読者の皆さんこんにちは。JACインストラクターの丹羽孝之(にわたかし)です。足早に秋が終わってしまい、すっかり寒くなりましたね。
先月号ではレイヤリング(重ね着)についてご紹介しました(先月号はこちら)。今月はキャンプや災害時に役立つダンボールと新聞紙の活用方法について、ご紹介したいと思います。
シニア世代の方達は実際にこれらを活用されてる方もいらっしゃるかもしれませんね。ご存知なかった方もキャンプの際に身の回りにある物を活用してみませんか?
一度でも自分で使ってみたら、災害時に活用できるし、周囲の人達に教えてあげる事もできますよね。ぜひこの記事を参考にしてみてください!
1. ダンボールの活用方法


段ボールは、食材運搬用の箱としてはもちろんですが、断熱とマットの代用として活用できます。
冬のキャンプでは、雪の上や凍てついた地面にテントを張る事になります。就寝中の背中からの冷えは耐え難いですよね。そんな時はインナーテントのフロアにダンボールを敷いてからラグやR値の高いマットを敷いてみてください。地面のゴツゴツも改善できるし、断熱効果は想像以上です。特に雪上キャンプではおすすめですよ。また、ダンボールが体重分散してくれるので、部分的な雪の沈み込みも防いでくれます。
注意点としては、地面に直接ダンボールを敷くと湿気でダンボールがふにゃふにゃになってしまい悲惨な事になります。インナーテントの中に敷きましょう!


– ダンボールの入手先
買出しでスーパーに寄った時などに店員さんにお願いすれば、好きなサイズの物をいただけると思います。
– 使用後の廃棄は自宅で!
キャンプ場で捨ててくるのはNGですよ!(OKなところもありますが、基本は)自宅に持ち帰って自治体ルールに沿って処分してくださいね。迷惑キャンパーにならないように注意!
2 .新聞紙の活用方法
クーラーボックス内の食材の上に被せて保冷効果を高めたり、野菜の保存、乾燥促進(吸湿)などに活用します。また、見た目は良く無いけど、身体に巻いてからジャケットを着ると保温効果大です。ガサガサ音もするけど!笑。では、一つずつ説明していきますね。
①クーラーボックスの落し蓋


せっかくの冷気を逃す一番の原因は、蓋やファスナーの開閉によるものです。また、大きなクーラーボックスに少量の物を入れる場合にも多くの氷や保冷剤を必要とし、非効率ですよね。
そんな時は新聞の朝刊分そのままを、ばさっと上から被せてみてください。クーラーボックス内の容積を減らすイメージです。これまでの経験から、朝刊の量がちょうど良い感じです。
食材を出す際には、この新聞紙を一枚使って置いておくこともできますし、そのまま包んでおけば保温効果もあり便利ですよ。台所用のスチールラックなどを使って、クーラーボックス内を2階建てにして保冷の程度に合わせて保管するのも◎です! 冷気は下へ下へと行くので、新聞紙を活用しながら工夫してみてくださいね。
②野菜の保存

この新聞紙の活用方法は登山者ならご存知かと思います。なす、きゅうり、ねぎなどを一本ずつ包んでザックに入れていきます。葉物はサッと洗って軽く水を切ったらそのまま包みます。夏場でもこれだけで驚くほど鮮度がキープできますよ。新聞紙の保湿や吸水効果を活用するのです。
③ウィンドブレーカーとして
昭和のオヤジライダーは、バイクツーリングの途中で寒さに耐えられなくなった時にお腹に新聞紙を巻きつけて走ったんです。私は昨年も一度お世話になりましたが…笑。
新聞紙たった一枚だけでも防風と保温効果があり、その差は歴然です。防災観点からの知恵としても覚えておいてくださいね! ぜひ一度その効果を試してみてください。
④濡れた靴の乾燥
キャンプで突然の豪雨で靴がずぶ濡れになった経験はありませんか? そんな時に吸水、吸湿、消臭剤として新聞紙を丸めて靴の中に入れます。一時間くらいで交換してあげるのも乾燥時間の短縮になります。
3. まとめ
いかがでしたでしょうか? 身近にあるものを活用する ”おばあちゃんの知恵袋” 的な話しになりましたが、覚えておいて損は無いと思います。ただ最近は新聞を契約していない方も多いかと。何かの機会に古新聞をもらっておくと良いと思います。
そうそうついでですが、焚き火の焚き付けに新聞紙を使うのはあまりお勧めしません。紙状になった灰が舞い上がったり、その灰が火種に蓋をしてしまい酸素不足を招いて鎮火してしまうことがあります。それと、撤収に向けて使った新聞紙を焚き火にくべて焼却するのもやめた方が無難ですよ。
さて、今回で今年の記事は終わりです。あっという間の一年でした。少し早いですが、みなさま良いお年を!
