ペット連れキャンプを楽しむために (後編)

2021年8月17日

ペット連れキャンプを楽しむために (後編)

(前編のお話はこちらから)

(銀次郎)

前回は「ペット連れキャンプの一日」「ペット連れキャンプの持ち物リスト」「気を付けていること」について紹介させていただきました。
後半の今回は「周囲の為に気を付けていること」についてご紹介させて頂きます。

★ペット連れである為に周囲へ気を付けている事★

■ペットOKキャンプ場でのよくある一般的なルール

キャンプ場での基本的なペットルールについて以下の項目が多いのではないでしょうか。

・キャンプ場内での放し飼いの禁止
・リードの装着
・無駄吠えの禁止
・排泄物の始末の徹底
・狂犬病・混合ワクチンの接種
・レンタル品をペットが使用する事 等々…

■ペット連れである為に特に周りに気を付けている事。実際に目撃したルール違反。

ワンコ連れキャンプで周囲へ特に気を付けなくてはいけない点は、無駄吠えとトイレの問題ではないかと思います。

ワンコの無駄吠えについては・・・

食べ物のいい匂いがしてくれば要求吠えをしたり、よそのワンコが視界に入れば興奮状態になってしまったりと・・・。キャンプ場という布1枚隔てただけの環境でのワンコの鳴き声は想像以上に響き渡り、他のワンコへも共鳴していく場合があります。
この場合、ワンコが吠え始めたときは、テントや車内に入れたり散歩に連れ出すなど注意を逸らせることで対処できるかと思います。

ワンコのトイレについては・・・

屋外だからと言ってどこでもOKではありません。散歩はよそ様のサイトや共有施設から離れた場所で、排泄した際のオシッコは十分量の水で流し、ウンチは必ず拾う…これは絶対です。ペットの排泄物が放置された場合、思った以上に臭いますし、不衛生です。
トイレの問題については飼い主のモラルが大きいと思いますので、ペット連れキャンパーの肩身が狭まらないように、散歩中はワンコの動向に目を光らせ排泄には常に気を付けるようにしています。

番外編…放浪ワンコについて。

以前、キャンプ中にキャンプ場内を放浪する大型犬と遭遇しました。とても大きなワンコでしたので、刺激しないように遠くから見守っておりました。飼い主さんも一向に現れなかった為、野犬か?と思い始めたころ…飼い主さんが慌てて探しに来られていました。幸いにも、ワンコは近くを放浪していただけで無事確保されましたが…飼い主さんがテントの設営に夢中になり、ワンコの脱走に気が付いていなかったのだと推察致します。
ワンコに限らずですが、ペットを連れている際は、万が一の事故や迷子防止の為に必ずリードをつけ、どうしても目が離れてしまいそうなら車の中で待機させるなどの対策が必要だと思います。
また、迷子になってしまった時の為に、飼い主さんの連絡先が記載された迷子札を付ける事でペットが確保された後の動きがスムーズかと思います。
ペットを連れているのであれば、テント設営前にサイト回りを散歩して、ペット連れである事をさりげなくアピールしておく事も迷子トラブルは避けられる手段の一つではないかと思います。

■ペット連れキャンプならではの楽しみや醍醐味

ペットを連れていると観光施設へ立ち寄る事が出来ないことが多いと思います。
その為、私は、キャンプでの観光を目的にせず、自然の中で過ごすことを楽しんでいます。
ワンコと簡単なトレッキングコースにチャレンジしたり、キャンプ場内を散策したりしています。
ワンコがキャンプに行くメリットは、いつもより沢山散歩に連れていて貰えたり、お肉のお裾分けがあったりではないかと思います。
普段は散歩が好きではない我が家の銀次郎ですが、キャンプに行くと尻尾をブンブン振って楽しそうに歩いており、飼い主としては嬉しく思います。
そもそも、私自身もワンコ連れでなければ、このような自然の中での過ごし方がある事を知らないままだったかもしれません。

(キャンプ場周辺の自然のアクティビティーで楽しんでいます)

■ペット連れキャンパーとしてキャンプ場への要望、課題

ペット連れキャンパーとしてあったらいいなと思うのが、サイト内や炊事場やトイレの近くにペット用の係留フックがあると大変便利だと思います。
あと、贅沢を申し上げますと・・ドッグランがあるととても魅力的です。
あとは、素敵なキャンプ場こそペットNGだったりするので・・・ペットOKのキャンプ場がもっと増えるといいなと思っています・・が、いづれにしても、飼い主側の更なるモラルの向上が必要かもしれません。

これからペットを連れてのキャンプデビューする方、はじめたいけど不安のある方へ

私がキャンプを始めたきっかけは、もっと気軽にワンコと旅行に行きたい!!という思いから始まりました。インドアドッグと多少の試行錯誤もありましたが今では立派なアウトドアドッグに成長しました。最初は、アウトドアで落ち着いて過ごせるかとてもとても心配でしたが、デビュー時から割と落ち着いており彼なりに楽しんでいるように見えました。
ただ、その陰で、飼い主は平常心を装いつつ、お犬銀次郎に不自由のないよう大げさなくらいの物を持参しました・・・(実際には殆ど使いませんでしたが…笑)
もしどうしても心配なようであればデイキャンプやペット可のコテージ等を利用して様子を見てあげるのもいいかもしれません。
これからの季節、ペット連れには絶好のキャンプシーズンに突入します。
今シーズンは銀次郎を連れてどこに行こうか、とても楽しみです!!


(執筆者紹介)
田中里佳
JAC公認オートキャンプインストラクター
Instagram:@526o_o