昨年の米国ワシントン州キャンプ旅行に引き続き、今年は第2の故郷カナダ東部のメープル街道を黄葉を追ってキャンプ旅行することにした。
今回は前回【5日目〜7日目】の続きとなり、【8日目〜最終9日目】の旅程を紹介させていただきます。
(前回の記事はこちらから)
【前書き】カナダには1994年から5年間家族でトロントに駐在しており、その間にキャンピングカーやテントトレーラーでカナダのほぼ全ての州をキャンプして廻った。その時は、まだフィルムカメラが主体であり、また、フィルム代をケチってネガで撮影していたため、残念ながら今日、作品として発表できるような写真がない。昨年3月に41年間勤めた会社を退職したあと、若い頃に廻ったキャンプ地を再度訪問して、今度はデジタルで作品として写真を残そうと昨年からその活動をスタート。カナダの観光地は、ほとんど廻っているが、基本は8月の夏休みを利用したもので、メープル街道を黄葉を追って、北から南に下ったことはなかったので、今回はとても楽しみ。
<8日目> アルゴンキン州立公園2日目
今日は、キャンピングカーを使った旅行の実質最終日。丸一日をアルゴンキン州立公園ですごす。
今回のキャンプ場には排水設備がなかったので、60号線沿いにあるダンプステーションに立ち寄り、排水をすます。その後、前日から気になっていたLake of Two Riversの朝の風景を撮影。
そして、今日最初のトレールは、昨日のLookoutトレールの隣のBig Pinesトレール。全長2.9km,約2時間のコース。All Trailsというアプリでの秋の黄葉時の評価が高かったので、ここを選択。実際、評価通り。いかにもカナダの秋の風景というものを思う存分味わった。Big Pineとあったので、針葉樹林かと思っていたが、広葉樹林の中に大きな松の木が立っていた。
昼食は、Lake of Two Riversのショップの前のピクニックテーブルで済まして、午後の目的地、Track and Towerトレイルに向かう。全長7.5km, 4時間のコース。結構本格的なトレッキングとなる。このトレイルも All Trailsで高評価だったもの。昔の鉄道と火の見櫓があった場所。鉄道跡は、昨夜泊まったMew Lakeに繋がっており、サイクリング道として使われている。
今回のTrack and Towerトレイルは、本当に素晴らしい光景の連続。まさに、今回の旅の中で一番素晴らしい景色に出会えた。日本の白神山地、乗鞍、香嵐渓等の紅葉の良さを全て盛り込み、それ以上の光景を見せてくれた。今日1日で、これまでの撮影枚数以上の写真を撮ったように思える。ここのトレイルの中間点にもLookoutポイントがあり、前日のLookoutトレイルのものと双璧をなす素晴らしい風景を見ることができた。
今回のカナダメープル街道旅行記の中でのベストは、間違いなくアルゴンキン州立公園だと断言できる。ここで1週間過ごして、数多くのトレイルを歩いたり、カヌーや自転車で回ることもできそう。30年前に5年間もトロントに居ながら、週末にいつでもいけたはずのこのアルゴンキン州立公園の素晴らしさを今更知ったのが情けない。当時は、この時期ゴルフにうつつを抜かしていたのである。ただ、当時はフィルムカメラで、また腕もそれほどよくなかったので、良い写真が残せていたかは疑問。
いずれにせよ、妻と2人でこの黄葉最盛期のアルゴンキン州立公園を訪れることができたのは何よりだった。
今回の旅行の最後のキャンプ地は公園のほぼ中央にあるCanisbay Lake。ここの黄葉も素晴らしく、贅沢なキャンプができる。
明日は、早く起きて、10時までに226km離れたBramptonにあるCana Dreamトロント店にキャンピングカーを返却しなければならない。
<9日目> 最終日 ナイアガラの滝
今日がこのキャンプツアーの最終日。朝5:00に起床し、朝食を食べて、6:00のまだ暗いうちにキャンプ場を出発。少しルートを戻り、グレー排水を捨ててから、一気にトロント東部のブランプトンにあるCanaDream社のトロント支店にこのキャンピングカーを返却予定。10時が返却期限なので、3時間半で300キロ走る工程。
淡々と、ハイウエイを南下。トロントに近づくと見覚えのある遊園地などが見えてくる。レーダー搭載のクルーズコントロールの威力は絶大で、非常に楽なドライブができる。これで自動運転4.0になれば、車内エンタテイメントを楽しみながら目的地につくことができる。
CanaDream社へは10:00ぴったりに到着。チェックアウトもスムーズで、今回世話になったフォードトランジットベースのキャンピングカーともお別れ。昨年のRAMデュカトベース車よりも一回り大きかったが、なんのトラブルもなく、快適に旅を終えることができた。9日間での総走行距離は2,943km。ほぼ日本縦断の距離だった。
キャンピングカーを返却したあと、ウーバーで一旦空港近くのMarriott Courtyardにチェックインし、シャトルで空港へ。ここで、レンタカーを借りて、ナイアガラの滝に向かう。
ナイアガラの滝は、トロント駐在中に来訪者があるたびに行っていたので数十回は訪れている。しかし、今回はもしかしたら最後になるかもと思い、せっかくトロントまできたので足を伸ばしてみることにした。
10月に入ったのになぜか気温が30度。ナイアガラ周辺の紅葉を期待したが、今一だった。ただ、久しぶりにみたナイアガラの滝は相変わらず壮大。見納めになるかと思い、何度もシャッターを切った。
その後、ナイアガラ・オン・ザ・レイクに立ち寄り、Cowsのアイスクリームを食べて、ピアソン空港へ戻る。この往復で300キロ。今日だけで、600キロを走行。
夜は、ステーキを食べたかったが、疲れもあってサブウェイのサンドですます。いつの間にか爆睡していて、旅行記を書くのが翌朝になってしまった。
最後に
今回の旅は、昨年に引き続いて、北米をキャンピングカーで巡って、かつて訪れた場所を訪問して、より良い写真を撮って、将来的に旅行記や写真集にしようとしているもの。今回は、駐在中にできなかった秋のメープル街道の旅だったが、計画通り素晴らしい黄葉に出会うことができ、大満足の旅だった。9日間、妻とずっと一緒だったが、いつも通り、喧嘩もなく穏やかに過ごせたのがとてもよかった。
次回の旅にすぐに思いが及ぶが、次は、初夏のアメリカ西部の国立公園のグランドサークルを回るのはどうかと思っている。
(4回にわたりお付き合いありがとうございました)
(執筆)
大谷裕幸(JAC公認オートキャンプ指導者インストラクター)
株式会社PROTEAN HIRO代表取締役
会社定年退職後に、1人会社を設立。
会社生活で培ったノウハつと趣味を仕事にキャンピングカーレンタル
(愛知名古屋守山でキャンピングカーレンタルするなら名古屋守山C.R.C. (japan-crc.com))
その他、カメラマン、業務改善コンサル、キャリアコンサルタント、英語・日本語講師等を行う
毎年、夏に海外キャンプ旅行を計画
自著:自身のカナダ・アラスカの旅行記