連載【大型テントの設営/撤収のTips】Vol.1 設営編

2025年3月11日

今月からJACオートキャンプ・インストラクターの丹羽が大型テントの設営/撤収のTipsを連載でご紹介します!

筆者はテントの老舗ブランドogawaの直営店「GRAND lodge」で、日頃からお客様へのテント設営講師や各種アドバイスの提供をしております。

この連載でご紹介する内容はメーカーを問わず共通して活用できるTipsです。きっと読者の皆さんの役に立ちますよ!
多くの皆さんは製品の説明書に沿ってテントを設営してる事と思いますが、実は一つのテントでも設営方法は色々あるんです。一人での設営、複数人での設営、風のある時、雨の中、、、経験を積んでくると気付くこともあるでしょう。YouTubeを見ても人によって「これがベストだ!」って言ってたりして、いったいどれが正しいの?って思ってる人もいるかと、、、。
だけど、その手順の中でも共通している作業ポイントがあるんです! その技を教えちゃいますね! 
文章では表現しきれないので、私のYouTubeチャンネルに簡単な動画も作成しました。ぜひそちらも合わせてご覧くださいね。
この記事の最後にリンクを載せておきます。

【目からウロコの設営Tips】

①幕体広げる時は空気の力を活用

幕体を肩幅位で掴んで、大きくバサっと空気を抱き込ませて広げます。
綺麗に広げ切る必要は無く、ポールを挿入するスリーブを表面に出すことがメインです。

②ポールは手元で順次継いでスリーブに挿入

大型テントのポールはとにかく長い、、最初に全部継いでしまうと取り回しが大変だし、周囲の人や物にも危険ですよね。
スリーブの近くにしゃがみ込んで、スリーブに一節入れたら次の節を継ぐことをお勧めします。
あと、継ぐ際にグリグリねじ込みがちですが、そうするとポールの差し込み口部分に傷が付いてきて、だんだん差し込みづらくなってきます。
節を継ぐ際は、両端の芯を出してあげれば、ショックコード(ゴム)の張力だけで、スコンって入ってくれます。
そうそう、この作業はスリーブをあまり持ち上げずに、地面に置いた状態でやりましょう。

③手がプルプルしちゃうwwww、ポールをしならせてアーチを作る

アーチを形作る前に、ポール両端もしくは片側に位置するラダーロック(幕体を引っ張るバックル)が完全に弛んでいるか確認します。これ、大事なポイントです。
また、テントによっては入り口などのファスナーを50cmほど開けておくこともあります。
まず、挿入した先端側のバネピンを差し込みます。次にアーチにする方向を決め、スリーブの生地を引っ張りながらポールを押し込んで行きます。ここで大事な事は、先端側の幕体生地が伸び切った状態にする事なんです。文章では難しいから動画を見てね 笑。
手前側のバネピンを挿すには、まずはポール先端をお腹や太腿などで保持して両手をフリーにします。それからスリーブの縫い目をたどっていきバネピンを探り当てます。バネピンを挿す際にポールをしならせるには、バネピンをゆっくりと引き寄せます。こうする事でポール全体がしなるんです! 
ポールを握ってる手でしならせるのではなく、バネピンを引き寄せる事でポールをしならせます! きっとこの作業が設営の山場でしょうね。
さらに、この作業でアーチが形作られていく最中に幕体がポールの上に被さってくることが良くあります。これがポールがしなってくれない原因になるんです。ポールスリーブが常に再上面に来るように整理しながら作業しましょう。

④ラダーロックの締込みは2段階で!

いわゆるピン張りをするための仕上げがラダーロックと呼ばれているバックルの締め込みです。

ラダーロックを締め込む際は一気にやらず、2回に分けて均等に締め込みます。バックル全数を半分締め込んでから、仕上げにもう一度全数締め込みます。幕体のルーフのコーナー部やセンターの位置を確認しながら締め込むのがポイントです。
この作業では、指先の力に頼るときついですよね。手のひらの小指側をテープに当て、肘を伸ばして上体の体重をかけると楽に締め込めますよ! これも動画で見た方がわかりやすいですね。

【まとめ】

Vol.1ではテント設営のTipsをご紹介しました。
次回Vol.2では撤収作業のTipsをご紹介する予定です。お楽しみに!

【動画リンク】この記事に合わせたYouTube動画です。


【参考】

ogawa直営店のGRAND lodgeではテントご購入のお客様に長年安心して使っていただくために下記サービスをご提供しています。

・設営講習

設営/撤収の講習をマンツーマンで実施しています。店舗の展示用テントを使って1.5〜2時間かけてお客様に惜しみなくプロの技を伝授しています。リクエストがあれば張り綱のロープワークや、タープの小川張りも一緒に!!  間違いなく有料級の内容です。

・修理サービス券

ご購入日から5年間、幕体の修理やポール修理(2回まで)を片道送料のご負担のみで対応しております。


・筆者のYouTubeチャンネル: 【アウトドアなちゃんねる】
山小屋セルフビルド、キャンプ、岩魚釣り、山菜/きのこ採り、バイクツーリングなど還暦オヤジのアクティビティーを紹介しています。
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