連載【大型テントの設営/撤収のTips】Vol.2
みなさん、こんにちは! 新緑のシーズンになりました。ゴールデンウィークのキャンプに向けての準備は進んでいますか?
Tips Vol.2ではテントの撤収作業でのポイントをご紹介していきます。撤収作業って少しでも早く、効率良く進めたいもの。ましてや強風や雨の中の撤収は辛いですよね。
目次
撤収作業の基本
基本的には設営作業の逆の手順となりますが、大型テントの場合はテントの周囲を何度もグルグルと回らないように考えながら作業していきましょう。
幕体の出入り口や窓のファスナーは閉めておきます。また、次回の設営で手間取らないようにビルディングテーブやラダーロックなどを正しくセットしておくこともポイントとなります。
Tips① インナーテントの畳み方
インナーテントを畳む時のポイントはズバリどうやって空気を抜くかです!
出入り口ファスナーの敷居部分だけ開けておきます。次に天井部のフックを外していきますが、この時まだ床のペグは抜かずに残しておきます。次に天井の頂部を持って生地を引っ張りゆすりながら空気を抜きます。ペグまたは床のフックを先に外してしまうとこの作業ができないのです。生地を平に整えたら、両脇から中心に向かって畳んでいきます。きちんと空気が抜けているので、畳んでも膨らんでこないと思います。
Tips② ポールの抜き方
幕体のスリーブからポールを抜く際に、誰しもスリーブ内で節抜けして苦労した経験があると思います。節抜けしないように、逆方向から押して抜くと教えてもらった方も多いと思います。実はちょっとしたコツで引き抜いても節抜けしないで抜けるんです!
それは、ほんのちょっとポールをしならせてスリーブ内壁に擦り付けるように引き抜くんです。一節抜いたら畳んで、また一節抜いて畳んでいくと、しゃがんだまま全部抜くことができます。
なお、昔はポールを畳む際はショックコードに負担をかけないように真ん中から折りたたんでいくことが主流でしたが、現在はショックコードの品質も上がり端から折りたたんでも伸びてしまうことはありません。長年使用して伸びてしまったとしても、ショックコードの交換は安価に簡単に交換できます。
Tips③ ビルディングテープとラダーロック
幕体の裾に取り付けられているビルディングタープ (スタンディングテープ) は取扱説明書での指定がない限り、取り付けた状態で撤収します。外してしまうと、次回の設営の際にとても苦労することになります。
ラダーロックは完全に緩めきっておきます。締め込んだままでもポールのピンは抜けまが、次回の設営でピンがとても入りづらくなり、最悪、ポールを曲げてしまうかもしれません。
Tips④ ベンチレーションの芯に注意
幕体を畳む際にはベンチレーションの位置を確認しておきます。大きめのベンチレーションには各社形状を維持するために樹脂製の芯材が仕込まれています。畳む際にこの芯材が折り目にかかってしまうと、保管中に芯材に癖がついてしまいます。厄介なことに、変形した芯材は元の形には戻らなくなってしまいます。幕体を畳む際には芯材が折り目にかからないように畳みます。
Tips⑤ 幕体の畳み方
幕体天井の中心線から二つ折りにして、裾側はビルディングテープのリングやピンの位置を合わせます。こうすると、前述のベンチレーションの位置が幕体の裏表でピッタリと合うので畳んだ際に樹脂の芯材を折り込んでしまうこともありません。
応用編: 悪天候時の撤収
強風時の撤収
強風時の撤収でテントを破損させてしまうことは珍しくありません。やむを得ず撤収する場合は、風上側のペグを残しておき、風下側から作業していきます。これにより、テントが風に煽られるのを最小限に抑えることができます。
雨天時の撤収
雨の中の撤収は、急ぐあまり横着してしまいがちです。大きなビニール袋にざっくり突っ込んでおいたり、コンテナーケースに突っ込んでおき、後日必ず乾燥させましょう。濡れたまま長期保管すると、カビの原因になります。
【まとめ】
Vol.2ではテント撤収のTipsをご紹介しました。適切な撤収方法を実践することで、次回の設営がスムーズになり、テントの寿命も延びます。ぜひ実践してみてください。
次回Vol.3ではテントの修理箇所Best3をご紹介する予定です。お楽しみに!
【動画リンク】
この記事に合わせたYouTube動画です。実際の撤収作業の様子をご覧いただけます。
【参考】
ogawa直営店のGRAND lodgeではテントご購入のお客様に長年安心して使っていただくために下記サービスをご提供しています。
設営講習
設営/撤収の講習をマンツーマンで実施しています。店舗の展示用テントを使って1.5〜2時間かけてお客様に惜しみなくプロの技を伝授しています。リクエストがあれば張り綱のロープワークや、タープの小川張りも一緒に!! 間違いなく有料級の内容です。
修理サービス券
ご購入日から5年間、幕体の修理やポール修理(2回まで)を片道送料のご負担のみで対応しております。
筆者のYouTubeチャンネル: 【アウトドアなちゃんねる】
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