登山道具はキャンプに使えるの? 各アイテムを徹底比較しました

2021年5月10日

キャンプは既に楽しんでいるけど、登山もちょっぴり興味がある、
というキャンパーのみなさんへ、登山道具はキャンプ道具としても使えるということをお伝えします。

テント泊登山では自分のザックへ「衣・食・住」に必要なものをすべて詰めて山へ登るため、
一般的に登山道具はキャンプ道具に比べ、軽量・小型・高価です。

対してキャンプ道具は快適性、居住性を重視して作りになっているため重量はありますが、
その分快適に楽しめるように設計されています。

基本的な考え方として、登山道具はキャンプ道具として使用可能ですがキャンプ道具は登山道具として使用可能かはモノによります。

私の場合はキャンプを始めるより前に登山でテント泊を始めたため、そのまま使えるギヤが多くて大変良かったと思っています。

今回は寝具(テント・寝袋類)、調理器具(バーナー、クッカー等)、服装についてそれぞれ登山道具とキャンプ道具を比較してみましょう。

【寝具】

■テント

まずはテントの比較です。山岳用テントは一般的なキャンプ用のテントと比べて強風や降雪に耐えられるように生地や金属パーツの強度や軽さが優れています。

そのため、山岳用テントはソロキャンプにはそのまま使えます。ただし、居住空間は狭いためグループキャンプやファミリーキャンプをする時は別途キャンプ用のテントが必要です。(山岳用テントで4〜5人用のグループテントもありますが、キャンプ用のテントと比べると居住空間の広さが全く違うため、別途揃えたほうが良いです)

寝袋

寝袋はマミー型(温かい)と封筒型(快適)がありますが、登山でも使うのであればマミー型がオススメです。
素材はダウンが軽量で保温性が高いですが、水に弱いので濡らさないように気をつけて下さい。

マット


マットは軽量(約500g以下)の一人用マットを使えば登山でもそのまま使えます。
キャンプ用の二人用マットはお子さんと添い寝する場合で使うと思いますが、これは重量があるのでキャンプ専用という位置づけです。

寝具関連のメリット・デメリット比較表を作成しました。
登山は徒歩移動、ソロキャンプはバイク移動、ファミリー・グループキャンプは車移動が前提です。

【調理器具】

バーナー

バーナーは登山だとシングルバーナーやアルコールストーブを持っていくことが多いですが、キャンプではシングルバーナー1基では火力不足ですので、ツーバーナーを使うか、シングルバーナー+カセットコンロの組み合わせにすると良いでしょう。

クッカー

クッカーで登山でもキャンプでも使えてオススメなのは人気商品のメスティンです。
通常のメスティンだと炒めものをすると焦げてしまったり、新品として使う前にバリ取りやシーズニング作業(米の研ぎ汁でメスティンを煮込む)が必要ですが、実はコーティングされたメスティンも販売されています。値段はそれ相応しますが、焼き物や炒めものを作る方には劇的に焦げ付きにくくなるためオススメです。

保温ボトル

登山でもキャンプでも使えるのが保温ボトル。
中でも登山用に作られている「山専ボトル」は保温性が圧倒的に高いため朝に沸騰したお湯を入れておけば、雪山でもお昼ごはんに再加熱せずにカップラーメンを食べれてしまうほどです。

調理器具関連のメリット・デメリット比較表も作成しました。

【服装】

雨具

登山では晴れ予報の日でも万が一の天候急変に備えて必ず持っていくレインウェア(雨具)。
レインウェアには防水透湿性素材といって、水分(液体)を通さず汗の蒸気(気体)を通す特殊な素材が使われています。そのため、レインウェアは雨のキャンプでも大活躍すること間違い無しです。ちょっとした雨なら傘は不要になります。
登山にも使う場合はジャケットとパンツが別体になっているセパレートタイプがオススメです。

ライト

日帰り登山でもアクシデントで下山が遅くなった場合に備えて必ず持っていくヘッドライト。
ヘッドライトは懐中電灯と異なり、頭に装着するため、両手が自由になります。キャンプでの活用方法として、夜にサイトから離れてトイレに行ったりする場合や、暗くなってから料理をする時に手元を照らしたい場合に重宝します。

服装・小物関連のメリット・デメリット比較表も作成しました。

まとめ

今回は登山&キャンプ道具を比較してみましたが、こうやって比較すると改めて登山道具はキャンプに使えると感じました。
登山に興味があるキャンパーのみなさん、これって登山でも使えるかな?という視点でキャンプ道具を見てみるとまた楽しさが広がると思いますよ。
楽しいアウトドアライフを満喫して下さい。


執筆者紹介:上田洋平

日本オートキャンプ協会 公認オートキャンプ指導者
日本山岳ガイド協会 認定登山ガイド

写真も撮れる登山ガイドとして 神奈川(丹沢)、東京(高尾、奥多摩)、北アルプス、中央アルプス、南アルプスの山々(無雪期)をガイドしています。

登山、キャンプ、アウトドア等の楽しさを伝えることで「人生を120%楽しんでもらう」、そして「日本を元気にする」のが自身のミッションです。

月間最高10万PVの登山ブログ「登っちゃえば?」を書いています。https://y-hey.com/

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