ジャパンキャンピングカーショー2022 イベントレポート

2022年3月4日

日本最大のキャンピングカーの祭典「ジャパンキャンピングカーショー2022」が2022年2月に幕張メッセで開催されました。

各社の趣向を凝らした新型車両から、コロナ禍における新しい生活様式に対応した車両や有事の際の災害対策・防災カーとして活用が期待されるキャンピングカーが多数展示されていました。会場に展示されていた注目車両をキャンピングカーの種類ごとにご紹介いたします。

≪目次≫

  1. キャブ・コンバージョン(キャブコン)
    • クレソン5.3X Hyper Evolution(ナッツRV)
  2. バン・コンバージョン(バンコン)
    • BADEN(TOY-FACTORY)
    • GMLVAN V-01(GORDON MILLER MOTORS)
  3. 軽キャンピングカー(軽キャン)
    • アマホⅡ(ダイレクトカーズ)
  4. 新生活様式(テレワーク・ワーケーション)対応車両
    • TOYOTA 新型NOAHベース MR(バンテック)
  5. 災害対策・防災仕様車
    • クレソンジャーニー TYPE-W(ナッツRV)
  6. まとめ

1.キャブ・コンバージョン(キャブコン)

cab(運転席部分)付きシャーシをベースにしたキャンピングカーの総称(通称:キャブコン)です。車内で立って歩くことも出来るほどのゆとりある車内空間が最大の特徴です。一般的にキャンピングカーと言えば、真っ先に思い浮かべられるタイプです。

【クレア5.3X Hyper Evolution】(ナッツRV)

全長5,190㎜を活かし、車内にゆとりある空間を生んだクレア5.3X。リアベッドには、ウッドスプリングを採用し、快適な寝心地です。また、サブバッテリーにリチウムイオンバッテリーを採用し、車内で装備家電を使用することができるようになっています。

2.バン・コンバージョン

ハイエースなどのミニバン・ワゴンをベースとしたキャンピングカーの総称(通称:バンコン)です。現在、キャンピングカーの中でも人気が高くラインナップも増えている種類です。サブバッテリー搭載で車内家電や家具が充実した仕様から乗用車サイズでベッドだけのシンプルなキャンピングカーまで幅広く選べます。

【BADEN】(TOY-FACTORY)

大容量のラゲッジスペースとダブルベッドが備わり、自転車なども収納可能です。また、飛出し防止ネット等のオプションも追加でき、旅に同行するペットの安全に配慮された仕様です。

 【GMLVAN V-01】(GORDON MILLER MOTORS)

標準サイズのハイエースをベースに車内に天然木をあしらったバンライフ仕様です。車内をフルフラット化できるシンプルな構造により、車中泊からアウトドア・普段使いまで様々なシーンに対応できる拡張性の高いモデルです。

3.軽キャンピングカー(軽キャン)

軽自動車をベースにしたキャンピングカー(通称:軽キャン)です。軽自動車の限られた車内空間を有効活用するための工夫が施されています。

【アマホⅡ】(ダイレクトカーズ)

軽キャンながら自転車なども搭載可能な積載力に加え、リアルウッドを使用した落ち着いた雰囲気のインテリアが特徴です。ポップアップルーフを採用し、室内空間を拡張しています。

4.新生活様式(ワーケーション・テレワーク・モバイルオフィス)対応車両

コロナ禍の影響を受けて変化していくワーケーション・テレワークなどの新生活様式に対応するモバイルオフィス仕様キャンピングカーのラインナップが増加しています。

【TOYOTA 新型NOAHベース MR】(バンテック)

普通乗用車の新型NOAHをベースにサブバッテリー・ソーラー充電パネル・電子レンジなどを搭載し、自家用車をテレワークオフィス・モバイルオフィスとして活用可能です。

5.災害対策・防災仕様車

各社の趣向を凝らしたキャンピングカーだけでなく、災害対策・防災カーとしてのキャンピングカーが一般社団法人 日本RV協会のブースで展示されていました。

キャンピングカーが、地震・集中豪雨などの災害から身を守るための備えとして、行政機関・各地方自治体でも注目され始めています。

【クレソンジャーニー TYPE-W】(ナッツRV)

家庭用エアコン・ヒーター・電子レンジ・冷蔵庫・給排水タンク・トイレルーム等を設置可能で、災害時に家族を守るシェルターとなります。

キャンピングカーメーカー各社は、平時にレンタカーとして運用しているキャンピングカーを災害発生時に被災地に派遣して支援を行うための「包括協定」を各地方自治体と取り組んでいます。

万が一の災害に備え、キャンピングカーの活躍がより一層期待されています。

6.まとめ

キャンピングカーは、キャンプ・アウトドアだけでなく、テレワーク・ワーケーションの拠点や災害対策・防災カーとしても活用の機会が広がってきていることを感じられました。

密を避けられる交通手段としてあらためてクルマの価値も見直されているようです。各メーカーからもシンプルなキャンピングカーのラインナップが増加しており、高額・大型のキャンピングカーから廉価でコンパクトな車両も選択肢が広がっています。

ぜひ、ご自身のライフスタイル・目的に合ったキャンピングカーを探してみてください。

以上


取材・執筆協力
小井手 雄介(公認オートキャンプ指導者インストラクター)