キャンプ場でのワーケーションてどうなの!?

2020年8月11日

昨今、「ワーケション」という言葉を頻繁に耳にするようになりましたが、
日本オートキャンプ協会会員メンバーの中で実践されている、
松永正剛氏に実際どんな感じなのかお話しを聞かせていただきました。


Q:「ワーケーション」を始めたきっかけ」は?
今年に入り、新型コロナウィルス感染が拡大。
政府からも在宅勤務が推奨され、私の勤めている会社も4月初めから完全在宅勤務となり、今も続いています。
私自身在宅勤務する会社は働き方改革の一環として5年ほど前から月8日間の在宅勤務が認められ在宅勤務を実施しています。
対面での会議や作業予定が無い日には、会社に届け出ればキャンプ場で仕事「ワーケーション」も可能です。

 

Q:「ワーケーションの場所」はどうされていますか?
ワーケーションをやるにあたってはいくつかの条件があります。
業態によって異なりますが、一般的には以下の条件があります。

1)通信環境
  • インターネット回線(有線、WiFi、モバイルデータ通信など)
  • 通信機器(ルーター、ポケットWiFiなどのモバイル通信機器)
  • 通信接続が可能なパソコンなどの事務機器
  • 固定電話やスマートフォンなどの携帯電話

2)作業場所
  • 仕事用のパソコンや通信機器を利用するための電源と仕事用スペース
  • 通信環境については、動画を見たりビデオ会議などをしなければ、一般的なモバイルWiFiや携帯電話のテザリング十分対応できます。
  • 最近WiFiが使えるキャンプ場が増えていますのでモバイル機器が無くても仕事することができるようになりました。
  • 場所は、電源さえ確保できれば、キャンプ場の電源サイトやキャンピングカーで仕事をすることが可能です。
    最近「ワーケーション」対応のキャンプ場が急増していることは喜ばしいことです。

Q:実際にワーケーション期間中はどういう風な過ごし方をされているのですか?

私の場合、キャンピングカー(キャブコン)にソーラーパネルと大容量のサブバッテリーを搭載していますので、
電源付きサイトでなくても、多少雲の多い日でもソーラーパネルの電力で、パソコンの電源をまかなうことができます。
夏の暑い日は高原のキャンプ場、寒い季節は暖かな海辺のキャンプ場などで「ワーケーション」を満喫することができます。
しかし、「ワーケーション」といえど、あくまでも仕事。いつお客様とビデオ通話をしても、急に呼び出しがあって対応できる服装で仕事をします。
テレビコマーシャルのように上はネクタイに背広、下はパジャマスタイルなどは当然御法度。Tシャツ、ジャージ姿など当然NGです。
ボタン付きのシャツやスラックスなどカジュアルスタイルでの仕事を心掛けています。
勤務時間中、キャンピングカーの中で仕事をするのでは「ワーケーション」のメリットなどないのではと疑問を持たれるかもしれませんが、
窓の外の景色、通り抜ける空気、小鳥のさえずり、川の音、波の音、木々の間を抜ける風の音、何物にも代えがたい環境がそこにあります。
是非お勧めしたいワークスタイルです。

Q:実際にワーケーションをされていて、ワーケーションのある未来にどんなことを想いますか?

コロナウィルス感染拡大によって、これからの社会の在り方は大きく変化していくことでしょう。
会社に行かなければ仕事ができない、学校へ行かなければ勉強ができない、病院に行かなければ診療が受けられない、
そんな場所に縛られる社会は終わりをつげつつあります。
日本中のどこにいても、あるいは世界中のどこにいても通信環境とパソコンがあれば、仕事も、勉強も、医療も自分のいる場所から可能なのです。
優しい自然に囲まれながら、親しい家族や知人のそばで、自分のお気に入りの場所で、極めて人間らしいく、暮らしていくことができるのです。
場所の呪縛から解放され、場所・環境は最も自分らしいものを選択できるのです。
「ワーケーション」は、時間に縛られる仕事の在り方も変えることでしょう。
仕事の時間をどう使おうが、成果に対して賃金が支払われる時代に移っていきます。
時間の使い方は自由。その代わりに成果と責任が求められる時代。
自由を手に入れる裏には責任が伴います。

そのためには健康で元気であることが大前提です。
コロナウィルスの脅威に絶対負けてはいけません。
専門家が指摘する注意事項をすべての人が順守すればニュージーランドのように封じ込めることができるのです。
みんなで力を合わせてこの難局を乗り切り、「ワーケーション」の利益を思い切り享受しましょう。


【取材協力】松永正剛氏
キャンプ歴35年、九州出身、千葉県在住。
博多で勤務しているとき、職場の先輩に誘われキャンプを始めたのがきっかけ。
クラブキャンプ、ファミリーキャンプ、テントキャンプをずっと続けてきましたが、2011年3月の東日本大震災を経験し、
「キャンピングカーが有れば安心よね!」という妻の言葉をきっかけにキャンピングカーとなりましたが、やっぱりキャンプはテントが一番!

協力:「九十九里浜シーサイドオートキャンプ場」