アウトドアと防災を 考える『キャンプの作法~11月号より』

2019年11月26日

このところ、防災についての情報を多く目にするようになりました。2011年の東日本大震
災以降、防災に対しての啓蒙が、いっそう積極的に行われています。そうしたなか、熊本
地震(2016年)、西日本豪雨(2018年)、今年の度重なる台風をはじめとする多くの事例
を見るに、防災はますます私たちの生活に密接な課題となっていると感じます。

近年、防災目的でキャンパー以外の人がアウトドア用品を購入している現状を、多くの方もご存じでしょう。今回、インターネットで「防災 アウトドア」を検索してみたところ、アウトドアのメーカーや用品店、メディア、4WD車のメーカーなどが、思った以上に防災情報を発信しているのが目につきました。グッズの紹介であったり、具体的な被災時の対策であったりと内容はさまざまですが、情報の多さは人々の意識が高まっている表れだと思います。過去の事例で印象に残っているものに「いつものもしも」防災ワークショップが挙げら
れます。これは2015年に無印良品とUR都市機構が東京都町田市の団地で初開催したイベン
トです。自宅避難を前提に敷地内でのテント泊、情報の提供などのワークショップを行っ
ていました。テントで寝た経験のない人が、被災していきなりテントに泊まるのは、精神
的にも負担が大きい。前もって実体験があると、もしものときの気持ちも全然違うはずで
すから、とてもよい取り組みだと思いました。

ヒルバーグのタープは収納袋が本体と一体になったパッカブルタイプで、ロープも装着済
み。緊急時に素早く雨風をしのげる場所を確保するのに重宝しそうです。懐中電灯はつね
に枕元に備えておくと安心です。

振り返って、私たちが普段の生活のなかでできることはなんでしょうか? 内閣府ではローリングストック法による1週間分の食料の備蓄を提唱しています。これは乾パンなど昔ながらの保存食のストックではなく、普段から口にしているようなカップ麺、乾麺、缶詰など保存性の高い食品を多めに買い置きして、順次食べながら新しいものに入れ替えていく方法です。これならちょっと多めに買い物をするだけで済むから取り組みやすいのではないでしょうか。また、災害やガス・電気が止まった時に役立つのはアウトドア用品。テント、懐中電灯、調理器具、グリル、ロープなどは、もしものときにもきっと役に立つはずです。

キャンプの屋外調理用のバーナーは、災害時の助けになります。アウトドア専用でなくて
もよいのでカセットコンロをひとつ常備しておきたいものです。

普段から正しい防災情報を理解しておくことも大事。内閣府の防災情報サイトや、地域自治体の防災情報に目を通しておくことも身を守るために必要です。これまであまり考えていなかった方も、まずは防災に関心を持つことから始めてみてはいかがでしょうか。


コラムニスト紹介:ビューティフルキャンピング(ペンネーム&活動名)

ファッション誌、ファッション広告を中心に編集・執筆を行う。2011年春から、キャンプ空間をスタイリッシュに演出する楽しみ方「ビューティフルキャンピング」を広めようと活動中。

http://beautifulcamping.net/

https://www.facebook.com/BeautifulCamping

(オートキャンプ 2019年11月号 『キャンプの作法』より転載)
無断転載禁止 執筆者の許可を得て転載しているものです。