先日、仕事の都合で北海道に二週間ほどいってきた。今回は初めて自分のクルマを乗せてフェリーへ。
8年前、ひとりキャンプ旅で北海道に旅立ったときは、自転車を乗せていったのがもはや懐かしい。
愛車で走る北海道は最高だった。その日、その日でキャンプ地を決めて移動をする。
一見「疲れないの!?」と言われそうだけども、案外そうでもない。
クルマで移動しているときは、ちょうどいい一人空間と時間ができるのでなんにもストレスを感じない。
移動の疲れは温泉ですっかりとれるし、おいしいご飯も盛りだくさんで幸せだらけだった。
クルマ旅は、自分の好きなものを乗せれるからいい。
今回は山に登ることと、途中まで一緒の仲間と川をパッククラフトで遊んだりする予定だったので、
山装備とパックラフトを積んでいった。テントもその日の気分や状況で変えれるように3種類ほど持ち込んだ。
連泊したいときは少し広めのポリコットンのテントで、
あまりゆっくりいられないただ寝るだけのときは山用のすぐ立てられる自立式テントにしたり。
焚き火台も場所や人数によって変えれるよう二種類もっていった。
重宝したのは、炭。火付もよく火力が長持ちする炭は焚き火するまでもないけれども
ちょっと美味しく魚や肉を焼きたいなってときによい。
いちいち料理をしたくないけれども炭火の力でぐっとおいしくなる。
お気に入りは岩手木炭で、5kgほどあれば、二週間弱の旅には毎日使っても十分だった。
北海道は若干寒いので防寒にも役立った。
オートキャンプ協会のコラムに書かせてもらいながら、実はオートキャンプをあまりよいと思っていなかった。
ドアtoドアすぎるし、なんだか旅感が削られるような気がしていた。
歩く速度で景色をみたり、電車で本を読んだり、立ち寄ったお店での会話なんかが、本当の旅だと思っていた。
しかし、実際はそんなことがなかった。
むしろ100パーセントそのフィールドを楽しむために装備を運べるある意味一番優秀なギアがクルマなのかもしれない。
歩きたくなったらクルマを停めて山を歩けばいいし、なんだったら縦走もできる。
クルマをフェリーの駐車場にとめて離島に行ってもいい。
静かな湖があるキャンプ場で、一人パックラフトを漕ぎながら、
「なんてわたしは自由な旅をしているんだ」と自分だけがいる湖上で、こっそりワインをあけて乾杯をした。
コラムニスト紹介:こいしゆうか
ゆるいエ ッセイマンガなどを得意とする女子キャ ンプコーディネーター/イラストレーター
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