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次に連休が取れたら、もっと遠くのキャンプ場を目指すのはどうだろう。
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そんなときに、手っ取り早い方法が
自分のクルマをあえて、置いておいくことだ。それだけで行動範囲がぐっと広がる。
足の手段を変えて、飛行機や船や新幹線を予約してみてもいい。
現地でレンタカーを借りるのもいい。
お金がかかりそうだけど、
キャンプだと宿代がほとんどかからない(場所にもよるが)から
その分を当てればいい。
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唯一気がかりになるといえば、
クルマで行くキャンプと違い、コンパクトで軽量な装備を用意しなければならないということだ。
バックパックに全ての道具を入れていく必要がある。
それが人によっては最も困難に思うことがあるかもしれない。
そんな人に、ある本に書いてあった言葉を紹介しよう。
「バックパッキングとは、何を持っていかないかという策略のことだ」
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自分にとって、何が必要か、何が必要じゃないかをひたすら考える。
わたしはいつも調理系の道具の正解を考えては失敗し、それを繰り返している。
正解といっても、
他人に評価されることではない。
自分のなかの
「あぁ、今回の道具のチョイスは完璧だったな!」
が正解になる。
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例えば、九州のキャンプ旅では山に登った。
山では、移動することが主となるので
焚き火台もイスも持っていかなかった。
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例えば、山口県をぐるりとするキャンプ旅では
飛行機に自転車を積んだ。
萩の街を散策するのにちょうどよく活躍してくれた。
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その代わり道具や着替えは一切シンプルに
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でも地元のおいしい魚を焼きたいから、
焚き火台は必須だ。
キャンプの時間をゆっくり楽しみたいから軽いチェアは持っていこう。
テーブルは持っていかない。
買った薪をテーブルにすればいい。
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寝袋は3シーズン用の軽いもので。
でも寒さ対策としてエマージェンシーシートを持っていこう。
ランタンは最低限でいい、ヘッドライトとソーラーの軽いランタンで十分かもしれない。
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現地を想像して、何を持っていくかいかないかを考える。
旅はそれから始まっているのだ。
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シンプルな道具な分、工夫も必要になる。
いつもよりずっと自然と向き合うことになる。
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ただ何かを持っていかないだけで
ずっとわたしの体は軽くなり、
自分でも知らなかった
どこか遠くの場所にまで
たどり着くことができるのだ。
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コラムニスト紹介:こいしゆうか
ゆるいエ ッセイマンガなどを得意とする女子キャ ンプコーディネーター/イラストレーター
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